皮膚がんの治療

皮膚がんは、細胞が悪性化した箇所によって治療の方法が変わってきます。表皮の最下層である基底層の細胞が悪性化する 基底細胞がんは比較的進行が遅く、早期の段階で見つかることが大半です。治療のほとんどは、手術による外科治療となります。

皮膚がんの治療(つづき)

手術では患部の表皮、真皮、皮下組織の0.5cmほど外側までを切除します。手術によって皮膚の欠如部分が大きくなる場合は 植皮手術をして、足りない皮膚を補います。

表皮の中間層の有棘層から発症する有棘細胞がんの治療には、いくつかの方法があります。

・外科療法
有棘細胞がんは患部の腫瘍を切除しても、再発や転移の可能性があるため、腫瘍の周りの正常に見える部分も含めて切り取る必要があります。基底細胞がんの手術と同様、手術によって皮膚の欠損が大きい場合は、形成外科術を用いて傷を治していきます。

・凍結療法
がん組織の温度がー20〜−50度になるように液体窒素をつかって冷やし、がん細胞を殺してしまう方法です。初期の病状の場合には、液体窒素による凍結療法が可能になります。凍結療法は治療時や治療が終了したあとも、体への影響が少ないので、高齢者や体の具合の優れない方に最適な治療方法です。

・放射線治療
有棘細胞がんは放射線治療が有効な皮膚がんです。放射線治療では、X線を体の外側からあてる方法が一般的です。1回の治療時間が短時間で終わるため、放射線治療は通院しながら行うことも可能です。

・化学療法
抗がん剤を使用する治療方法です。ある程度、がんが進行している場合には、全身を治療することができる化学療法を用いられることがあります。有棘細胞がんは頭、顔、首などにできやすい病気なため、病気が進行している状態での手術では、切除部分がとても目立つことになります。がん細胞を小さくして、手術で切除する部分を小さくするために 化学療法が行われることがあります。

皮膚がんで1番危険なのが悪性黒色腫(メラノーマ)で、治療の大きなポイントとなるのが手術による外科療法です。

・外科療法
メラノーマは周囲の皮膚組織に転移することが多い病気のため、手術では悪性腫瘍より数cm大きい範囲を切り取ることが原則となります。またメラノーマは、患部の一部にメスを入れると、転移を誘発するという特徴があるため、広範囲を切除することが必要となります。

・化学療法
抗がん剤による治療で、メラノーマの場合は静脈内注射薬をいくつか組み合わせて行われます。外科療法が行われたあとに、再発や転移を防ぐ意味で行われます。また、内臓やリンパ節への転移巣を消滅させる場合もあります。点滴による抗がん剤の体内投与が約5日間、4〜6週間ほど体を休めるというのを、何回か繰り返します。繰り返す回数は、がんの進行度や治療の成果によって変わってきます。

・放射線療法
メラノーマには放射線療法による効果は、あまり期待できません。ですが、速中性子線や重粒子線などの特別な放射線では、効果を示す場合があります。

皮膚がんイメージ

皮膚がんの後遺症

皮膚がんは内臓などの他のがんとは違い、体の表面に病状があらわれます。そのため、初期の状態で発見することが可能で、がんの中では早期治療がしやすい病気とされています。

悪性腫瘍が直径2mm程度のものを手術で取りのぞいた場合、手術後の傷跡が小さいため、ほとんど気になることはありません。

ですが皮膚がんのうち基底細胞がんと有棘細胞がんは 頭や顔に悪性腫瘍ができるケースが多いとされています。早期に発見できれば傷跡は小さくて済みますが、ある程度、病状が進行した状態で発見された場合は、手術後の傷跡が大きくなってしまいます。

基底細胞がんは腫瘍を1度切除してしまえば、再発することが少ない皮膚がんですが、有棘細胞がんは基底細胞がんと比べて再発率が高くなっています。手術を2度する可能性もあり、その場合は傷跡が目立ってしまう可能性があります。有棘細胞がんでは、後悔しないような治療方法の選択が大切になってきます。

手術により傷跡が大きい場合は、形成外科術で傷跡を治療します。最近の形成外科処置は、かなりの進歩をしているため、よほど大きな傷跡でないかぎりは、キレイに治せるといわれています。形成外科術を行えば、手術の傷跡は格段に目立たなくなります。

悪性黒色腫(メラノーマ)は、主に足の裏や爪に発生します。顔などに発生する基底細胞がんや有棘細胞がんと比べると、手術による傷跡は目立たない箇所になりますが、切除する範囲が大きいことが特徴です。

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